2014年3月25日火曜日

タダを最大限に楽しむ! おすすめミュージュアム in ロンドン

ご無沙汰しております。
現在、南米コロンビアの首都、ボゴタに滞在しております。ワハハ。

それまで約4ヶ月、ヨーロッパ各地を旅しておりました。
追々取り上げていきます。


さて、前回の記事でニューヨークの行列について書きましたが、なんとロンドンにあの"Shake Shack(シェイク・シャック)"と、"Five Guys(ファイブガイズバーガー)”が進出しておりました。両者ともにまたもや…「行列」でした。
行列をなす"Five Guys"の前で、こんな会話が…

A「新しく出来た Shake Shack 行った?」
B「あぁ、あのベジタリアン向けハンバーガー?ハンバーガーのくせにオーガニックとか言ってる意味不明なアメリカンハンバーガーだろ?!アメリカっぽいよな。」
A「あぁ、そうそう。あれもスゲー並ぶんだぜ。」
B「俺が行くなら"Five Guys"だな。ハンバーガーで健康志向なんて意味不明だぜ。」
A「だなぁ〜!」


…というわけで…。
一部とんでもなく間違ってる部分があったけど、一理ある会話だなぁ…とおもいつつ聞いておりました。


さて、流れでロンドンお話を。
£(ポンド)高のおかげで、日々生活するのにしんどいなぁ…と感じつつもなんだかんだ一番買い物をしていたのがロンドン…正直振り返っても「なぜ?」というギモンしか浮かばないw
ですが…博物館や美術館、図書館はタダ!なので、観光には非常に助かりました。
(もちろん、有料の場所もあります。また、企画展は一部有料の場合も。)

その中でオススメの美術館 BEST3をご紹介します。


第3位 TATE Britain 
http://www.tate.org.uk/visit/tate-britain


たまたま訪れたタイミングが、リニューアルオープンと重なったこともあり、美術館内でDJイベントやLiveイベントが開かれていて、さすがロンドン…やることが違う!とエライ感動した美術館。



また、当日は広く、数多い展示物を飽きること無く楽しめるイベントがありました。
館内の展示品に関する質問に答えながら進んでいき、全ての質問に答えると、バッチがもらえる…というもの。おそらく子供向けに作られたイベントなんだけど、結構大人が必死になって取り組んでいたのが笑える。小学生の時によく林間学校とかでやった「オリエンテーリング」を彷彿。

内装が新しいことも有りますが、中心にある螺旋階段がカッコイイ!要予約が必要なレストランが併設していたり、充実の品ぞろえ…のミュージアムショップなど、とにかく古いものと新しいものがうまいことMIXされたオサレ!!!が味わえる美術館です。

ちなみにフリーのiPhoneアプリなども充実しています。iPhoneユーザーの方はぜひダウンロードしてから遊びに行って下さい。
◇Pocket Gallery By Tate Gallery https://itunes.apple.com/gb/app/pocket-gallery/id561471586?mt=8%20
◇Tate Guide to Modern Art Terms By Tate Gallery(※こちらは有料)https://itunes.apple.com/gb/app/tate-guide-to-modern-art-terms/id470506421?ls=1&mt=8


第2位 Tate Modern
http://www.tate.org.uk/visit/tate-modern

モダンアート大好き!!な私には、美味しすぎる美術館でしたが…2014年12月頭は、なんと美術館絶賛工事中!!の場所がありました。



The Tate Modern Project:http://www.tate.org.uk/about/projects/tate-modern-project 
2016年12月までこの工事期間は続くそうです。工事の様子が丸見えなので、これもまたアートの一部として楽しむのもオススメですよ。私は現場見るの好きなので、暫く見学してましたw
…が!!!
工事中でもスバラシイ、充実の品ぞろえ…(問屋か?)
有料の企画展も見学したため、余計にボリューミーな印象が…。あまりにも疲れて、値段を気にせず美術館内のカフェでごはんまで食べてしまった…(結構美味しかった…。)

そして最も感動したのは、LEVEL3のテラス!!目の前を流れるテムズ川!対岸に見えるセントボール大聖堂…。夕焼けに赤く染まるテムズ川も良し、夜景のテムズ川も最高!(特に冬場は夜景がくっきりしてほんとにキラキラしてる!)LEVEL4にあるRestaurant at Tate Modernが大人気なのも頷けます。


こちらもiPhoneアプリがありますが、企画展ごとにアプリがあったりするので、まず館内のFree Wi-Fiを使ってチェック!ロンドンの美術館は入場無料ですが、館内の地図は£1とか、ドネーションとなるので、遊びに行く前にWebでプリントアウトするのもオススメです。私はタダと膨大な美術品に敬意を払い…ドネーションすることに決めているので、現地で購入しております。
◇Download Tate Modern floor Map http://www.tate.org.uk/download/file/fid/34623
◇Tate mobile apps http://www.tate.org.uk/context-comment/apps/search?f[]=im_vid_46:1846&solrsort=is_end_date%20asc,%20is_start_date%20asc,%20is_published_date%20desc


第1位 Victoria and Albert Museum
http://www.vam.ac.uk

たまたま宿泊先が近かったことも有り、よく通過していた美術館。外観の素晴らしさ、デカさ!もさることながら、展示品の数もこれまたスゴイ!!一日じゃ回りきれない!しかも、館内が迷路状態。昔の建物の影響もあり、階上に行くのは一苦労…。そんなわけで、大概観光客は、1F〜2Fくらいでギブアップしている様子…。
…というわけで、私のオススメは!!ズバリ6Fです!!



このエリア…人がおりません…。
必見は、イギリスはもちろん、世界中の食器を紹介しているエリア!展示方法が圧巻…上から下までダーーーーーーー!って並べられている陶磁器を見ると、おもわず「ここが日本だったら…無理だろな…」と。地震のない国なんですね…と感じざる得ない展示方法。人もほぼいないので、じっくり楽しめます。最上階から階下を見下ろす吹き抜けは圧巻!オススメです!

もう一つ!必ず行って欲しい!The V&A Café!


ランチやデザートは決して安くはないけど、おいしい。そしてまるでお姫様にでもなったんじゃないか…という感じさえする内装の中で、お茶や食事を楽しめます。さらには、ピアノの生演奏が!!こんな贅沢味わっちゃていいんですか???と謙遜しつつもしっかりピアノの目の前を陣取ってランチを楽しみました。
こちらも館内MAPは有料ですが、スマートフォン用のインタラクティブMAPがサイトにございます。ぜひFree Wi-Fiに接続して、アクセスしてみてください。

◇Interactive Digital Map http://www.vam.ac.uk/digital/map/#l=1&c=levels
◇Print maps http://www.vam.ac.uk/__data/assets/pdf_file/0003/240627/V-and-A-Map-Spring-2014.pdf
それでも正直…迷いますよ〜!

※わたしの旅の足あとは、こちらでご覧いただけます!
Instagram @fotolica 
http://instagram.com/fotolica


Author: 櫻井 るみ
旅とオイシイをこよなく愛する、Webプロデューサー。
大手ギフト、飲料・食品メーカー系通販サイトの企画・プロデュースをつとめる。
かねてから夢である海外移住を目指して奮闘中。
ブログ:KANGAROO NOTEBOOK:
http://fotolica.blogspot.jp/

読み散らかし 書き散らかし 午の弐

トーマス・トウェイツ
『ゼロからトースターを作ってみた』
(飛鳥新社)

ロンドンの美大の大学院生が卒業制作でトースターを作るという話。
完成品がこの表紙の写真。


ん~、シュール、と言ったらいいのかしら。

お世辞にも美しいとはいえない仕上がりに、これが美大生の作るアート作品なの?と、疑念が湧いてきます。

いや、もしかして、背後には、現代アート作品ならではの、ふか~い思想があるのかも。

なんたって、これを作り上げるのに、9ヶ月の時間を費やし、3060kmを移動し、約15万円の費用を使ったって言うんだから。

どうやら、ふか~い思想があるにはあるらしい。

実はこの作品にはお手本があって、目指したのはこの製品。



アルゴス、という何でも売っている量販店のカタログに出ている、バリューレンジという一番安い商品。

外側は白のプラスチックで、いかにも安物。でも、きちんと焼き加減を調節できるタイマーが付いていて、焼きあがるとポンっとパンが飛び出すポップアップトースター。これが日本円で1,000円未満で買えるという、破格のお買い得商品!

これをお手本にして、なんであんな姿の物ができてしまったのか。

実は、トーマスくん、このトースターを、自力で、原料から作ることにしたのです。

部品を買ってきて組み立てるんじゃないですよ、鉄鉱石とか石油とか、「土から掘り出された状態の原料」からっていうのが、自分で設定したルール。

まずはトースターを解体し、どのような部品からできているかを調べる。

鉱山に行って鉄鉱石を獲得。

図書館で500年前に書かれた科学書を読んで、自分の住まいの庭先あたりで使える技術を勉強。

拾ってきたコンクリパイプを工夫して鉄鉱石から鉄を取り出す。

母親のキッチンから借りてきた電子レンジをぶっ壊すという失敗もしながら、その鉄の塊を精練。

それから、列車と船を乗り継ぎ、さらにハイキングしながら、遙か北のスコットランドの果ての山の上まで出かけて、マイカという断熱材になる鉱物を入手。

さらには、プラスチックを作るための石油はどうやったら手に入るかとBP(ブリティッシュ・ペトロ)に電話を掛けて、けんもほろろの扱いを受けたりも。

正直なところ、読み始めは、トーマスくんの頑張りに対し涙する、というよりも、バカか!と思ったものですが(日本のバラエティー番組が好きそうな企画ですよね~)、読み進むうち、段々と、このトースター作りの旅に引き込まれていきました。

トーマスくんの挑戦のひとつひとつも心躍るものなのですが、加えて素敵なのが、プロジェクトの途中途中で出会う人々です。

まずは、トーマスくんの通うロイヤル・カレッジ・オブ・アートの隣にある、インペリアル・カレッジのシリアーズ教授。鉱物つまり金属の専門家。美大の学生からの「電気トースターを原材料から作ってみようと考えていて、アドバイスを頂ければ」というメールに、「実に素晴らしい!好きなときにあいにきなさい」という即答をくれて、その日のうちに時間を作って会ってたくさんの助言をしてくれます。

今はすっかり観光名所となってしまった鉄鉱山のライト氏は、トーマスくんは「ポスター」を作るつもりだと誤解したところから始まったものの、最後は、数年前に掘り出されて残っていた鉄鉱石を提供してくれます。

国立非食用作物センターのヒグソン氏は、バイオプラスチックを自家製したいというトーマスくんの希望に応えるため、同僚と話し合い、家庭でジャガイモからプラスチックを作る方法をわざわざ見つけてくれました。

みんな、別に、プロジェクトの背後にある、トーマスくんのふか~い思想に共感した、とかそういう話ではなく、単に、風変わりな試みをおもしろがっているだけかもしれませんが、単純に親切なだけでなく、なんというか、このゆとりのある感じがいいですよね。

残念ながら、先に書いたように、英国が世界に誇る大企業のBPだけは、こうしたゆとりを持ち合わせていないようでしたが。

トーマスくんがこのプロジェクトを始めた動機は、大量生産大量消費社会に対する、これでいいのか?という疑問。

私たちは、日常的に当たり前のように使われている道具(今私がこの文章を書くのに使っているパソコンも、メモを取るのに使っているゲルインクボールペンも、休憩時間に飲むコーヒーを入れるコーヒーメーカーも)が、どんな原料から、どんな工程で作られているのかを知らないし、実際に製品として売られているものがなかったら、一から作って自分の役に立てることもできない。

おまけに、ポップアップトースターみたいに高機能で便利なもの、分解したら400個を超える部
品数があり、素人目で見ても40種類ぐらいの材料が使われているものが、千円札一枚で買えちゃう。

ついでに、道具の動きがちょっと悪くなったり、デザインに飽きたりしたというだけのことで、ポイっと捨てちゃい買い替える。

これでいいのか?

私の職場でも、先日、似たようなことが話題になりました。

ユニクロとかGUとか、その他海外のファストファッションのお店に行く。Tシャツも、ジーンズも、ワンピースも、コートも、どれもこれもおしゃれ、そしてビックリするくらい安い。

安く買えるのは嬉しいし有難い、だから買う。

でも、これでいいのか?

15万円というコストをかけてトースターを完成させた旅の終りに、トーマスくんはこんなことを考えています。

「製品の『本当の』コストは隠されている」

千円札一枚で買えるトースターのコストは、本当は千円札一枚で賄えるものでなないはず。

例えば環境問題。

完成品を目にしたところで、その製造過程で発生するゴミや環境汚染は消費者には見えない。

でも大量生産大量消費というシステムの裏には、それに伴う公害、汚染水の垂れ流しとか大気汚染とか、が発生しているだろう。でもその被害に対する対価はおそらく製品価格には含まれていない。

その対価は一体だれがどこで払っているのか。誰も払っていないのだとすれば、その代償を負担しているのは公害被害に苦しむ人々なはず。

これでいいのか?
これでいいはずがない。

ではどうしたら?
ん~・・・

トーマスくんはこんな風に結論づけています。

「今回のトースターを作るという試みは、僕らがどれだけ他人に依存して生きているかということを教えてくれた。・・・今回僕は、自分たちが普段目にしているものは、長い歴史、多くの努力と知恵、そして途方もない量の燃料と材料の結晶であることを痛感させられた(あの平凡なトースターでさえもそうだ)。それにかかった膨大なコストのすべてを払う義務は消費者には無いのかもしれない。でも、そうだとしても、そのコストが無駄にならないように、考えを尽くすべきだとは思う。つまり、なるべく長持ちをするものを買い、廃棄するのにも工夫をし、お金をかけようと言うことだ。」

日々出来るほんの少しの心がけ、無駄なものは買わないとか、安物に飛びつかないとか、ちゃんとリサイクルにだすとか。それが大事。それが社会を変えていくことにもなる。

消費税増税前の買い物フィーバー真っ盛りの今日この頃。つい、お得なうちにと、どかどかと物を買い込みがち。でも、賢い消費者として、今、本当に買わなくてはいけないものは何なのか、考えなくちゃいけませんね。

さて、完成したトースターですが、電池を使った実験では発熱体がちゃんと熱くはなったものの、大学のスタッフに止められたこともあり、学位発表会の期間にはコンセントに接続することはなく終りました。

でもその後、このトースター・プロジェクトについて聴きつけたロッテルダムのギャラリーで、トースターの展示イベントが行われた際に、電源をつなぐ、というデモンストレーションをすることになりました。

結果は?

読んでからのお楽しみ、ということにしましょうか。最終章に描かれた、電源をつなぐまでのトーマスくんのハラハラドキドキぶりも、ぜひ結末と一緒に味わってください。

 
Author:吉原 公美
傾向がないという読書傾向を自認する本の虫。

2014年3月19日水曜日

Art&Museumで遊ぶVol.7

マネキンのいないファッション展
「拡張するファッション」




今回は梅まつり中の茨城県水戸市まで出かけてみました。めざすは水戸芸術館。現代美術に特化したギャラリーです。はるか遠くのような気がしますが、上野駅から特急で1時間と少し。偕楽園駅で降りてちょっとばかり梅まつりの雰囲気だけ楽しんで、隣接する神社前からバスで街中まで。
 
 
 
 さて、この展覧会タイトル。ファッション好きなら思い浮かぶ方もいらっしゃるかも。資生堂「花椿」編集者だった林史子さんの、2011年発行の同名の著書を元にした企画。本書に登場するアーティストやさまざまなジャンルが出会う文化の交差点としてのファッションを紹介しています。 



まずはギャラリー入口にならぶ、会期前に行われた「新しい制服のためのワークショップ」の様子がすてきです。染を体験し、制服とは?機能性とはなにか?を話し合い、お気に入り(とは限らないのですが)の服のエピソードや素材を共有しながら、ギャラリー監視スタッフ有志とアーティスト、パスカル・ガテンとのやりとりが温かく伝わってきます。

一室からはファッションカルチャー誌で活躍するホンマタカシさんの写真、アーティスト自身が編集・デザイン・発行する「ZINE(ジン)」が続きます。ファンなら垂涎ものの、手にとって読みたいww!!と言われた希少品がが長い廊下にずらりと並んでいました。(手にとれるサンプルも、ショップには一部販売品もありましたよ!)

いまや映画監督としてメジャーになったミランダ・ジュライは、監督、脚本、主演、助演すべて自分という「アトランタ」の上映も。ZINEといい、ミランダ・ジュライといい、編集ツールも動画を撮ることも比較的容易になった現代の表現は、こんなに自由でいいんだ!と目からウロコです。

既成品を組みなおしてデザインする服、お直しをしてさらに愛着のある一点にする、古着にまつわるエピソードのひとつひとつにしんみりと向き合う・・・能動的に装うことについて考えさせられる機会になりました。




また現在、高校生ウィーク期間ということでギャラリー内にボランティアが運営する無料のカフェが登場しています。下校後の高校生に立ち寄ってもらう場として午後からのオープンですが、小学生から一般社会人まで、お針仕事コーナーではぎれをちくちくしてみたり、企画展にあわせてセレクトされた本棚からおもいおもいの本をみつけて読書にふけってみたり、と閉館時間までまった~りできるスペースになっています。



GWにはアーティストの新作を試着、ランウェイを歩くチャンスも用意されています。クロージングパフォーマンスも見逃しがたい!もう一度行ってみたい展覧会です。



【拡張するファッション】
会場 /水戸芸術館現代美術ギャラリー
    9時30分~18時(入場時間は17時30分まで)
会期 /~ 2014年5月18日(日)
TEL  /029-227-8111(代)
URL /
http://arttowermito.or.jp/gallery/
入館料/一般800円
休館日/月曜日 *ただし5月5日(月・祝)は開館

アクセス/
〈JR〉上野駅発常磐線特急スーパーひたち/フレッシュひたちが約30分毎に運行。
特急乗車時間約65分~85分、水戸駅下車。
水戸駅北口バスターミナルから泉町1丁目下車、徒歩2分。
〈高速バス〉
東京駅八重洲南口バスターミナルから「常磐高速バス(赤塚又は茨大ルート)水戸駅行き」で約100分。
泉町1丁目下車、徒歩2分。





Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です。

2014年3月18日火曜日

冬の苺スイーツ食べつくし

この冬は苺に力を入れてスイーツを楽しんでいます。
そろそろ春ですが、苺、美味しいですよね?
 
まずは「いちごパフェ」
苺を使ったスイーツとしては王道ではないでしょうか?

「雪見だいふくといちごのグルッパ」カラオケ・コート・ダジュールにて。

アイスクリームで有名な雪見だいふくとのコラボ商品。
もっちりとした大福とチーズケーキのしっとり歯ごたえ感、
そして苺のフルーティな酸味がありました。
コーンフレークなどの上げ底ではなく苺多めでした。


DelRayにてチョコレートのテリーヌ。
テリーヌと言うとフォアグラが有名でしょうか?
そのチョコ・ヴァージョンです。周りはフルーツとアイスクリーム&シャーベットで囲まれ、ソースは粒がサクサクと歯にあたるもの。
苺やキウイ、オレンジやブルーベリーのフルーツと一緒に味わうスタイル。
アイスやシャーベット&チョコ、各フルーツ&チョコと組み合わせて楽しく頂きました。
濃厚なテリーヌ、真のチョコ好きさんにお勧めです。


キハチカフェにてホワイトチョコレートのケーキ、苺乗せ。
ただのショートケーキに見えますが、違うんです。
白い部分にホワイトチョコを使っていて、甘味たっぷり。
しっかりと甘い上、苺とブレンド。苺に練乳な組み合わせよりはさっぱり系でした。
ランチに付いて来たケーキです。その為、ちょこっとサイズ。
食後に充分・満足なスイーツでした。
上島珈琲店で苺のミルク珈琲。
こちらはアイスクリームに乾燥した苺が上に乗っています。
珈琲に苺とはどうなのか、、、と思いながら注文してみました。
いや何てことは有りません。
苺+ミルク+コーヒーな順で伝えると「有り」ではないでしょうか?
極めて女子っぽい飲み物。
コーヒーの味をお好きな方には邪道かもしれません。
(どこまでもトッピング的だとご想像下さいませ)
酸味はちょっぴり、お仕事疲れ後にはピッタリの優しい甘さのコーヒーでした。

高野フルーツパーラーにて苺のトライフル。
苺のパフェも良かったのですが、一緒に行った方とイギリスの思い出に浸りトライフル。
あちらでは定番のスイーツなのです。wiki→トライフル
 
さすが高野。しばらく避けていた生クリームたっぷり。日頃の努力も容赦ありません。だからこそのスイーツの味。やっぱりこうでなくちゃをしっかりとこなしてくれてました。
トライフル特有のゼリーも勿論間に入っていましたよ。
&フルーツの美味しさは言うこと無し。
苺のパフェもあり、冬のフルーツデザート満載のお店でした。
 
ガトーよこはまの苺のチーズケーキ。
 
実は余りチーズケーキが好きでは有りません。が、これは美味しかった!
素材を確認するとしっかり砂糖、バター、生クリーム、チーズと脳が反応するもの全てイン。
まぁ、ケーキってそうよね。と判りやすい内容でむしろ潔いと思いました。
カロリー控えめとか甘さ控えめとかは有りません。
可愛く見えてガツンとこってり。男性にもお勧めの味です。
 

*新しいカテゴリーSWEETSは、非定期的ではありますが、甘い物が好きな方向けのスイーツを紹介していきます。
webmagazineGのコンセプトである、「知的に綺麗」は意識してお送りしたいと思います。
どうぞお楽しみに☆


Author:Satoko Iwanaga
webmagazineGにてFASHIONを担当。和洋ともにスイーツ好き。

2014年3月15日土曜日

読み散らかし書き散らかし 午の壱



『ザハ・ハディッドは語る』(筑摩書房)

ザハ・ハディッド/ハンス・ウルリッヒ・オブリスト

 
みなさま、明けましておめでとうございます。

全く時節外れのご挨拶で恐縮ですが、今回のこの記事が私の今年の1本目なので、2ヶ月前にし損ねていた挨拶を今頃載せている次第。

1本の予定が思うように進んでおらず、結果、タイトルの付け方も、昨年中は各月の和名を充てていたのですが、今年は干支と漢数字の組み合わせに取り替えることに致しました。実を言うと、私、本業の方では、日々、人に締切を守れと厳しく厳しく言い続けている立場なので、こういう事態になっているのは、実に実に恥ずかしい仕儀なのです。ここから心を入れ替えて、月の進行に追い付き追い越せの勢いで頑張る所存ですので、引き続き、よろしくお付き合いください。

 
さて、裏話はこの辺にして、時節にあった話題に移りましょう。

 
ソチではパラリンピックが始まりました。全く夜更かしができない朝方体質の私は、ソチ五輪はほぼスルーで過ごして来ているのですが、新聞やテレビ報道で伝えられる、競技後の選手達の晴れ晴れとした表情を見るのは気持ちがいいものです。

 
華やかな冬季オリンピック開催と並行して進んでいるのが、2020年に開催される東京オリンピックに向けた準備ですね。毎回毎回オリンピックの開催直前になると、スタジアムの建設は間に合うのか、ということが話題になりますが、東京で今ちょっとした議論を巻き起こしているのが、国立競技場の建て替え計画。

 
新国立競技場のイメージはこちらです。

(新国立競技場ウェブサイトhttp://www.jpnsport.go.jp/newstadium/より)

 
きちんとコンクールをして、審査委員会が決定した案がこれなのですが、反対運動が起きています。総工費がかかりすぎるという点も問題ですが、「巨大すぎて周囲の景観を損ねる」ということで建築家からも反対の声があがり、つい先頃、都知事へ見直しを求める要望書を出したとのこと。大騒ぎになっています。


その、不幸にも騒ぎのもととなってしまった建築デザインを作成したのが、ザハ・ハディッド(ハディドという表記もありますが、ここでは本のタイトルに合わせます)。イラク生まれでロンドンに事務所を構える建築家。2004年に、建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を女性として初めて受賞しています。また、一時は「Queen of the Unbuilt」(建てられない建築の女王)とも呼ばれ、あまりにも斬新で建築不可能と思われるデザインを生み出すことで有名だったとか。

 
そんな逸話を聴いたら、新国立競技場案の是非はさておき、いったいどんな人物なのかしらという興味がムクムク湧いて、手に取ってみたのが『ザハ・ハディッドは語る』。2004年から2007年までのインタビューをまとめたもので、建築できた作品、できなかった作品等々について語っています。

 


建築用語など私の知識ではついて行けない箇所もありますが、そういう所は読み飛ばし、ともかく、どういう人かを追ってみました。

 
「美術館内は・・・巨大なチューインガム状の丘をさまざまな方向へ伸ばしたような、いわば有機的な空間体験となります。私自身は、マーサ・グラハム〔アメリカの現代舞踏家、振付家。1894-1991年〕のダンス作品にたとえるのが気に入っているのですが・・・・・・。」

 
建築、つまり建物とは、静的なものかと思っていたのですが、ダンスのような動的なものや、チューインガムというのび~るものに喩える考え方が面白いです。

 
「建物を削り込んでいるおかげで、おもしろいスペースもできた。ここでとったのは集成的アプローチで、ひとつのスペースが他のスペースの中に入り込んでいる、つまりマトリョーシカ人形〔ロシアの入れ子型人形〕のようになっているということです。」

 
これも自分で設計した美術館の話なのですが、マトリョーシカ人形の様になっている空間って、いったいどんな具合なんでしょう。

 
他にも、ローマの国立21世紀美術館については、

 
「ローマは織り込まれてできたような空間です。ある方向に織っていけば、他の空間と絶えず交差していくことになるという、おもしろい場所です。」

 
ん~、織り込むって、言葉で説明されただけではよくわかりませんが、いったいどんな構造が出来上がっているのか、一度見てみたくなりますね~。

 
オペラハウスの設計を手がけた時の話では、こんな怒りの表明もありました。

 
「ステージと講堂のデザインが左右非対称だという理由で、反対に合いました。オペラ歌手は、左右非対称なステージで歌ったり演じたりできないと言うのです。ずいぶんな言い草でしょう。すばらしくクリエイティブな才能を持っているはずの人が、左右非対称であれ、他の空間的形状であれ、そんなものを怖れるあまり、パフォーマンスに影響が出ると考えるとは、大変好奇心がわきます。」

 
「基本的な問題は、自らの立ち位置を脅かすような挑戦がないということです。これは大きな問題です。挑まれることがあれば、自分のものの見方を再調整する必要に迫られるものです。これは一番大切なポイントで、それこそ人々がいろいろ違ったことをやってみたり、旅に出たり、違った世界を目にしたり、実験をする理由なのです。そこで目にするものも、同じように状況として有効なのだと気づかねばなりません。それがわかった時の変位感覚は、非常に開放的なものであり得る。」

 
「存在は、常に挑戦を受けながらそのあり方を変化させていかなければならないのです!」

 
ちょっと引用が長くなりましたが、このくだりを読んだときに、毒気に当てられたというか、この方のパワーに呑まれたというか、そういうガツンとくる感じがありました。なんか、スゴイ。

 
挑み、挑まれることにより新しいものが生み出されるという創造過程に大きな価値を見いだしているんですね。さらにその意志のもとに活動を続けるための、相応の推進力、パワーを持っている。「巨大すぎて周囲の景観を損ねる」とまで言われる圧倒的な新国立競技場のデザインは、この方のキャラクターそのままが表れているようにも見えてきました。

 
先を読み進むと、自身の「実現されていないプロジェクト」についての質問に答えている箇所があります。

 
「アイデアは決して消え去ってしまうものではないとわかっていますが、前を向いて進むことは大切だと、私は思います。アイデアは、将来またいつでも使えるのです。そしてそれは、古いアイデアを反芻することではない。とは言え、ともかくプロジェクトが実現しなくて、しかも自分がセンチメンタルな愛着を感じた敷地というのはあるでしょう。しかし、次に向かって前進することは重要です。そうすることによって、新しい発明が起こるのです。ある意味では、失った時間を嘆くよりは、それはもっとおもしろいことなのです。」

 
あくまでも前向き。私は基本、楽天家の前向き指向ですが、新しいアイデアを生むことに対し、とことん貪欲なザハ・ハディッドの前向きぶりには感服しました。

 
私のしていることなんて、新国立競技場のスケールには遙かにおよびませんが、締切までに書けなかった原稿についてくよくよするよりも、これから書きたいことにもっと気持ちを向けて頑張ろうっと!



と、無理矢理自分に引き寄せて、この、いまいちまとまりのない話をまとめてしまうことに致しますが、このザハ・ハディッドの展覧会が、今年の1012月にかけて、東京オペラシティアートギャラリーで開催されるとのこと(http://www.operacity.jp/ag/exh/upcoming_exhibitions/index.php)。常に新しい挑戦を続けるザハ・ハディッド。展覧会も、きっととっても刺激的なものになることと期待しています。



Author:吉原 公美
傾向がないという読書傾向を自認する本の虫。

2014年3月6日木曜日

〇〇に着て行く服(端境期編)

ファッションの季節間は大きく分けて2つ有ります。

春夏(SS=Spring&Summer)、
秋冬(AW=Autumn&Winter)

しかし実際には「端境期」と呼ばれる間の時期があります。


国語辞典によると、


『端境の時期。また一般に、物事の入れ替わりの時期。―で在庫が品薄になる』


そんなシーズンの狭間に着る服。


あると思いませんか?

http://www.pottenburntohkii.com
 *POTTENBURN TOHKII 2014SSより
 
ファッション業界では、Transition(トランジション)=英語で移り変わりの意味。
と言ったりします。
 
春夏や秋冬のSALEが終わった時期に入荷するものをそう呼んだりします。
 
重ね着できるワンピースやつなぎだったり、コットン素材のニットだったり、
合間に登場回数が増えるアイテム達。
 
〇〇に着て行く服(端境期編)として取り上げたいと思います。
 
http://www.pottenburntohkii.com/
POTTENBURN TOHKII 2014SSより 
 
端境期は大きく分けて2つ。春夏から秋、秋冬から春。
この時期は気候的に暑さ寒さが残っているのですが、
もう真夏の格好、真冬の格好ではいられない共通の時期。
 
色や柄で次の季節に合わせるのか、素材や生地で合わせるのか、
はたまた新しいデザインで合わせるのか選択肢は実は多いのです
 
http://helter.jp
helter skelter 2014年春物より 
 
1.色や柄で
 
<春夏→秋>
白・生成→ブラウン、パープル、ワインカラーなど
 
<秋冬→春>
黒・グレー・ブラウン→ピンクなどパステルカラー
 
2.素材や生地で
 
<春夏→秋>
コットン・麻→ウール
薄地→厚地
 
<秋冬→春>
ウール→シルク、コットン
毛足が長い→毛足が短い
 
3.デザインや流行で
 
事前チェックして早目にコーディネートに取り入れる。でしょうか。
 
 
http://helter.jp
 helter skelter 2014年春物より 
 
素材や生地と言えば?「わからない」
デザインや流行と言えば?「調べるの面倒だなぁ」
 
と思ったら、、、
 
一番簡単なのは、次のシーズンの“色”を取り入れることでは無いでしょうか?
 
今(3月5日現在)を軸に考えますと、ダークトーンのグレーや黒を、パステルトーンのピンクやライトグリーンなどに変えて頂くとそれだけで春らしくなります。
 
同じウールニットで、明るい色を着るだけで、見え方が軽くなり春の季節を感じます。
 
反対に夏の終わりには半袖のTシャツなんだけど、ワインカラーやパープル、
ダークブラウンを着ると、グッと秋が近付いた見え方になります。
 
http://www.in-process.org/
 IN-PROCESS 2014年SSより
 
コーディネートで良く使う手が、重ね着。
 
何もレイヤード(重ね着)はお洒落さんの代名詞ではありません。
今や誰でも取り入れているコーディネート。
 
春夏のワンピースだけど、インにタートルや薄手セーターを着てみる。
春夏で半袖や7分袖だけど、長袖を羽織って隠してみる。
スカートやパンツの丈が短めなんだけど、タイツで合わせてみる。
 
http://www.in-process.org/
 IN-PROCESS 2014年SSより
 
秋冬のニットだけど、タンクトップやキャミソールに重ねてみる。
秋冬のパンツだけど、白シャツやレーシーなトップスで合わせてみる。
 
こんなコーディネートで、端境期を楽しむことは可能です。
 
現在は、ウールにシルクやコットン混、麻にウール混など
季節関係の無い糸や生地がある為、
素材での季節感が一目ではわかりにくくなっています。
逆に進化した素材を利用して、シーズンレス年間で使うことはアリ!だと思います。
(但し、体温調整をできる程度で)
 
http://marblemira.com/
 *marble mira.. 2014年春物より
 
冬のコーディネートが単純化していないでしょうか?
 
年間同じ洋服を着ていませんか?
 
春を取り入れる端境期がやって来ています。
ご自身のワードローブをチェックして、今ならではの春らしさ、考えてみて下さいね。
 
 
http://marblemira.com/
 *marble mira.. 2014年春物より 
 
*参照写真はクリックするとブランドページに飛べます。
 
Author: Satoko Iwanaga
2005年より代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップ
GOLDFISHを運営。2012年クローズ。
ユーザーとブランドを繋げたく現在もファッション・ブログを執筆中。
http://goldfishshop.jp