2013年11月27日水曜日

行列 in ニューヨーク

アメリカ人って、行列することないと思ってたよ…

ニューヨークで初…というか、もしかしたらアメリカで初の経験…

「行列に並ぶ…。」


なんと並んだ場所は1箇所ではなくて、3箇所!!!

その体験談をお話します。


▼今回最長!早朝から並んでも、買える保証なし!

脅威のクロワッサン?!ドーナッツ?!

クロワッサンとドーナッツがあわさったお菓子”CRONUT(クロナッツ)”

こちら、昨年からニューヨークでかなり話題のお菓子なのですが、
まだまだその熱はさめやらず…

クロナッツはSOHOのはじにある”Dominique Ansel Bakery

(ドミニク・アンセル・ベーカリー)”というベーカリーで作られたもの。

クロナッツをカットすると、クロワッサンのように何十の層にもなっており、
それがとっても美味しいと。
ドミニク・アンセルはパリのベーカリーを元に”ニューヨーク流”にアレンジしたパン屋さんで、オープン当初から大人気だったそう。



クロナッツを販売してからは、グルメなニューヨーカーがこぞって買いに来たため、
1日200個限定のクロナッツ、「あ!」っちゅーまに売り切れる状態。
いまでは、お店のオープン時に焼きたてクロナッツを手に入れようとするファンで

大行列が…


 
そして人気が出ても、絶対に1日200個のペースは崩さないそうです。
だって、クロナッツのお店じゃないも~ん!ほかのパンだって焼くし、
お菓子だって作るんだから!
…という心構え。日本なら、専門店にしちゃいそうだよね…それで、すぐブームが去ってつぶれちゃう…。

さて…友人と朝8時にはホテルを出て、ドミニク・アンセルに向かったところ…
甘かった…
既に長蛇の列…。9時前にはお店の前についたのに…。

聞けば…

早朝5時くらいから並ぶ人もいるそうで…

時差ボケで起きてるくらいなら、さっさと並びに来ればよかったねと…。

並んでいる前後のお客さんと、手に入るかなぁ~?食べれるかなぁ~?と不安とワクワクの入り混じった気持ちでおしゃべりを楽しんでみるものの、長い…約3時間…。その間に、お店から小さな焼きたてのマドレーヌが配られました。あれは美味しかった!
 
 
そしてやっと!やっと店の前に来た~!!!!!!

…というところで、目の前で…、私たちの目の前で…


「本・日・完・売!!!」


な…なな…なんということでしょう…。

仕方ない…もう、記念にクロナッツポストカードだけ買って帰るとするよ…。
…と、嘆いていると、並んでいるあいだにおしゃべりをしながら待っていた若い夫婦が、
ゲットできたクロナッツを一口ずつにカットしてシェアしてくれました!!!


なんという!

それに感動した、彼女に頼まれてクロナッツを買いに来た男の子は、気を良くしたのか、わざわざ日本からクロナッツを買いに来た私たちに「クロナッツポストカード」をプレゼントしてくれました。


ちなみに、クロナッツ…、おいしかったけど…


私はお店のもう一つ有名であった、クイニーアマンが最高だったよ!




Dominique Ansel Bakery(ドミニク・アンセル・ベーカリー)
http://dominiqueansel.com/

クロナッツの詳細はこちら↓(英語)
http://dominiqueansel.com/cronut-101/


Author: 櫻井 るみ
旅とオイシイをこよなく愛する、Webプロデューサー。
大手ギフト、飲料・食品メーカー系通販サイトの企画・プロデュースをつとめる。
かねてから夢である海外移住を目指して奮闘中。
ブログ:KANGAROO NOTEBOOK:
http://fotolica.blogspot.jp/

2013年11月8日金曜日

〇〇に着て行く服(結婚式編)


*~。・~結婚式~・。~*
 
お呼ばれで装いに困ったことはありませんか?
 
 
 
親族、友人、会社関係、その他、色々な繋がりからご招待されると思います。

基本的に結婚式では90%はお祝いの為に装うと考えるのがベストです。

販売に長く携わってきて、用途についてよく「結婚式用」という言葉は耳にしましたが、
結婚式のみでと思いお勧めをすると、「もし普段でも使えればその方が良い」と言われることが多く、、、
 
 
恐らくご友人の結婚式の為だと思われるが、冠婚葬祭と言う言葉があるように、この時には他で使うことは諦め、その式のみの装いに集中して頂きたい。と思ったりした経験があります。
何故かというと自分の為ではなく、お祝いの為に装う日、だから。
 
と厳しく言いながらも自分自身も失敗、、、有ります!
 
お友達席に案内された時、「ハッ!」としました。
全員、ブラックカラー!!
 
http://www.misspandora.fr/
 
花嫁さん以外は全員・黒状態ででした。
黒なら他で使えると考えた末でワンピースを選択。やってしまった瞬間でした。

ここは一人でもカラーでキメるべき、、、だったと思いますが、何せ初対面。
今のようにソーシャルネットワークで知り合っておくことも出来ない。
事前に友人である花嫁に傾向を聞いておくべきだったと反省。

あとからも「あの日は皆、黒で結婚式なのにお葬式みたいでさぁ」と苦笑してます。
 
他にもお祝いの席なのに、『相手を立てる』という事を忘れがちで、やれ結婚式だからドレス、ワンピースに豪華なファーとお姫さま願望に走る方、、、見受けられますね。
 
 
海外ではブライズメイドという風習もあり、花嫁さんから指名された日には課題をこなさなくてはならない。全員「red」と言われれば、赤い装いで、「colour」と言われたら、誰も被らないように相談して、それぞれ一つのカラーを担当。そうやって花嫁さんを引き立てる。


90%引き立て役に周り、あとの10%はほんのり自分らしさをプラス。
なかなか難しい所ではありますが、アクセサリーやジュエリーなど小物は遊べそうですね。それが率なく出来る方は100%素敵な大人の女性。

そして自分が引き立て役に最大限力を注げば、今度は自身の重要な時に誰かが引き立ててくれると思います。(実際には見えませんがそんなループあると思います)
 
 
現代はネットを開ければ情報が溢れています。装いから立ち振る舞いまで調べれば、問題なく当日の時間を美しく過ごせるはず。

ソーシャルネットワークを使って、招待客同士打ち合わせをしても良いと思うし、サプライズも可能ですので、ツールとアイディアを使って結婚する2名を華やかに彩って頂きたいと思います。

また事前に式の場所と時間とのコーディネートも忘れずに。

和なのか洋なのかどちらもなのか?昼なのか夜なのか?

新たなステージに上がる人達へのお祝いは、
招待された人達でもお手伝いしたいものですね。

 
*写真はブラック・ドレス以外、映画「華麗なるギャッツビー」の衣装展・プラダ青山店
 
 
Author: Satoko Iwanaga
2005年より代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップ
GOLDFISHを運営。2012年クローズ。
ユーザーとブランドを繋げたく現在もファッション・ブログを執筆中。
http://goldfishshop.jp

2013年11月6日水曜日

読み散らかし書き散らかし 神無月

夏目漱石『三四郎』

夏の始めに東京藝術大学大学美術館で開催されていた「夏目漱石の美術世界展」。「みてからよむか」のコピーに惹かれ足を運びました。展示内容は、小説中に登場するターナーやラファエル前派と呼ばれるイギリスの画家たちの絵、漱石と親交のあった日本人画家たちの絵、漱石の書籍の装丁デザイン、漱石自身の手による南画などなど。加えて、『三四郎』に出てくる原口さんが美禰子を描いた「森の女」と、『虞美人草』に出てくる酒井抱一画のヒナゲシの銀屏風という、小説中に登場するが実物の存在しない絵画を芸大の先生が推定制作するという試みもあり、予想以上に面白い展覧会でした。


実は、漱石ってあまり読んでいない。国語の教科書に載っていた『それから』だったか『こころ』だったか『坊ちゃん』だったかからの抜粋と、家に何故か下巻だけあった『吾輩は猫である』、あと『夢十夜』は確かに読んだけれど、という程度。でも、展覧会のお陰でちょっと読んでみるかという気分になり、今年の読書の秋の口切りに『三四郎』を手にすることにしたのですが、読んだら読んだで、これまた予想以上に面白かった。


「夏目漱石の美術世界展」という企画が成り立つだけのことあり、と言って良いでしょうか、漱石の情景描写は絵画的。例えば、三四郎がヒロインの美禰子に二度目に会うくだり。場所は病院の廊下。

「・・・向を見ると、長い廊下の果が四角に切れて、ぱっと明るく、表の緑が映る上り口に、池の女が立ってゐる。」

薄暗い建物の中、廊下の先の戸口から見える外の昼の明かり。その四角い明るいフレームの中にある若い女性の姿。映画のひとこまにそのまま使えそうな絵になる場面、もしくはそんな瞬間を描いた絵画作品がなかったかしらと思わせる構図です。で、また、物語的にも、その女性が、数日前に別の場所で見かけて見惚れた都会風の華やかな美人だったということで、鮮やかさが上乗せされて感じられます。

そうした情景の描写が、美禰子と二人きりになる場面によく出てきます。谷中から根津界隈を歩いている時に疲れたからと言って草の上に座りこんだ美禰子の隣に三四郎も腰掛け、二人で空の色を眺めるところ。

「たゞ単調に澄んでゐたものの中に、色が幾通りも出来てきた。透き徹る藍の地が消える様に次第に薄くなる。其上に白い雲が鈍く重なりかゝる。重なったものが溶けて流れ出す。何所で地が尽きて、何所で雲が始まるか分らない程に嬾(ものう)い上を、心持黄な色がふうと一面にかゝっている。」

こういう描写にあたると、物語の展開に入り込んでいた意識が、いったんグッと引き戻されて、俯瞰する視点に変わる感じもします。また同時に、主人公が憎からず思っている女性と二人きりになって、うまく会話が流れ出さずにいるなんとなく落ち着かない心持をそこでみせているようにも感じられる、不思議な仕掛けです。

これまで、小説などを読むときには、物語の行方が知りたくて、話の展開をただただ急いで追いかける傾向があったのですが、そんな風に駆け足で読み飛ばしていては、この情景描写のような技を味わい損ねてしまいますね。もしかして、ものすごくもったいない本の読み方をしていたのかも。

それから、何故かはさっぱりわからないのだけれど、『三四郎』という作品については、読んでもいないのに、「明治の文系ヘタレ男子学生の話」だと思いこんでいたのです。いやまあ、確かにそう言う解釈も成り立つ話かもしれません。なんたって、好きな女に「好き」とも言えない男子が主人公。

主人公の三四郎も、相手の美禰子も、傍から見れば明らかにお互いのことを好きなのはバレバレと言って良いくらいなのですが(なんたって、美禰子が肖像画を描いてもらう時に選ぶポーズは、三四郎に初めて会った時の姿)、小説に出てくる場面では、二人とも、決してそれを明言していない。そうした自分の気持ちにはっきり気づいていないのか(恋愛奥手型によくあるパターン)、様々な社会的制約があってそれをさせないのか(三四郎は熊本から上京したてのどちらかと言えば庶民派の帝大生であるのに対し、美禰子は筋金入りの東京のお嬢様)、それともそのほかのしがらみか(美禰子さんはみんなのマドンナ的存在)。そのじれったい様子がじりじり続き、最後に美禰子さんは話の外から現れた男の人と結婚しちゃうのです。「迷羊(ストレイシープ)」という言葉がキーワードのように繰り返し出てくるとおり、悩み多き若者の話な訳ですね。

青春小説にありがちなまだるっこしさではあるのですが、こう考えてやっとわかった、なぜ私がこれまで漱石を読まずに来たか。このぐずぐずした話の進み様がめんどくさくて、「言いたいことははっきりおっしゃい」と説教したくなっちゃうから。情景描写を味わい損ねていたのと根っこは同じ、パンパンパンっと話が進まないのが我慢できなかったらしい。でも面白いもので、それなりに人生経験を積んできたお陰か、こういうまだるっこしいのが人間なのよね、と、今回はそこを楽しみながら読むことが出来ました。

年齢によって本の読み方も変わると言われたりしますが、こういうことなんだ。


東京大学本郷キャンパスにある三四郎池は、この小説にちなんでそう呼ばれるようになったとか。『三四郎』片手にここへ出かける人も多いらしい。私も今度お天気の良い日にでも立ち寄ってみよう。
そういえば、今、上野の東京都美術館では「ターナー展」開催中。来年の1月には六本木ヒルズで「ラファエル前派展。どちらも漱石の小説に登場するものとして、「夏目漱石の美術世界展」で紹介されていた美術作品の展覧会です。これにも足を運ばなくっちゃ。
 
1冊の本からお出掛け範囲が広がることもありますね。これも読書の醍醐味のひとつかな。





Author: 吉原 公美
傾向がないという読書傾向を自認する本の虫。

2013年11月1日金曜日

-カフェで思索に浸りたい- 静かな時がながれる美術館で レンブラントから「いま」を再考する



それってコスプレですか・・・? いやいや大真面目に作品に向かい、 似せようと思えば思うほど生まれるそのギャップを味わう 美術家・森村泰昌の展覧会 「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」に行ってきました。




来年開催予定の国際美術展「ヨコハマトリエンナーレ」の アーティスティックディレクターを務める森村さん。 19年前に行われた展覧会がなぜまた再び?との疑問を携え 品川駅から徒歩にて美術館に向かいます。



江戸時代には品川御殿があったという御殿山。 左手前方にはには御殿山ガーデンホテルラフォーレ。 外資がはいってこの12月リブランドとのこと、 磯崎新氏設計のお茶室はそのままかしら・・・など つらつら思いながら大きく右にカーブするゆるやかな坂をのぼると 交番です。歩道を渡って左の路地にはいってください。 閑静な住宅街で不安になるかも知れませんが大丈夫。 まもなく左に美術館の入口がみつかるでしょう。



エントランスでチケットを購入している間にも 演説の声と画像が目にとびこんできます。 実はこの映像作品は二度目。 7分ちょっとの映像なので、今回はしっかりみてきました。 語られるのは文化、芸術ですが、震災後のいまとなっては 他の言葉にも置き換えられそうです。 最後に映しだされる人たちの姿が、かつての自分の姿と重なり 羞恥心をおぼえるほど。

さて、その先は初見の「レンブラントの部屋」が続きます。 闇に浮かぶ光が印象的なレンブラントに扮したポートレイトや 家族の肖像が並び、ひとりの人生をめぐります。
2階の最後の作品はカーテンで仕切られていました。 その衝撃的な圧倒感と光にみちた白い壁に刻まれた言葉に、 またまた打ちのめされる思い。

19年前の展覧会をほぼそのまま再現しているとのことですが まったく古びず、逆にいまを深く考えさせられる・・・ そこが「再び」の理由なのでしょう。
気をとり直して 美術館内のカフェダールCafe d'Art へ。



窓際の席に案内していただき、 「イメージケーキ」がテーブルに置かれてようやく ふふっ♪と気が抜けました。
「レ、レンブラント?」ですよね?
こちらは展覧会をテーマとしたメニューも楽しみのひとつ。 ひっそりと流れるBGMに雨まじりの曇り空も なんだかとっても絵になります。 そういえば夏に訪れた友人たちは テラス席でハウスワイン付のガーデンバスケットで楽しんだとか。
ついつい長居をしてしまいそうな居心地のよい空間は ギャラリーは実業家の元邸宅、 カフェ部分はこちらも磯崎新設計による増築なのでした。 こちらへはギャラリーへのチケットがないと入れないので ぜひお立ち寄りくださいね。




「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」展 会期 /2013年10月12日(土)-12月23日(月・祝)     11時~17時(月曜休館) 入館料/一般1,000円、大高生700円、小中生500円     
メンバーは無料

原美術館 〒140-0001 東京都品川区北品川4−7−25

Hara Museum Web


Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です