2020年11月8日日曜日

千葉市美術館 宮島達男 クロニクル1995-2020

11月の秋晴れの日、千葉駅からアクセスできる千葉市美術館に行って来ました。 目的は宮島 達男|クロニクル1995-2020展。
市の建物を美術館化しているようで、神殿を思わせるようなデザイン。ホームページによると、戦前の建物で元銀行だったのを包むように建築したと有りました。
歴史的な建物の中で、現代美術を?不思議な空気ですが、いざ展覧会へ。

エレベーターで上がり、7階から6階へ行く順路でした。
 「Counter skin on Faces」という映像の作品から始まります。
顔に数字型抜きのペイントをされたモデルさんが3名。順番に数字が変わって行きます。
次の部屋では3名がワインの入った入れ物に顔を漬け、息つぎの際、ご自身の国の言葉で数を数えるもの。ちょっと笑いながら見てしまいました。
9から1までをカウント。0は在りません。
途中、パソコン操作にて参加型の作品もあり、自分の生年月日と死亡日を設定(死ぬ日を決めるなんて初めての試み)し自撮り、画面に自分の写真と死ぬまでのカウントダウン数値が現れました。
死ぬまでの時間を数値で表現され、爆弾を仕掛けられたような恐怖と共に時間を無駄にしてはいけないと時の大切さを感じた作品です。
因みに次の人が入力すれば、自分の画面は消えます。




LEDを使用した作品。
こちらも「生と死」を題材にしたものかと思います。重い内容だけに、不安や恐れもありますが、何故か数字が光っていると安心という不思議な感情になります。




そして常に繊細で美しい。

この先も見せ場は続き、暗闇の中にある「地の天」という大作品に繋がります。
大作品のあと、こちらの美術館所蔵のコラボレーション作品を見て、1階へ。



美術館ホールと一体化した作品。
黄色いところで遊んじゃいました。現代美術の参加型作品は子供心にも帰るし、
面白いものがあり、止められません。

言葉や文ではアートとデザインの違いとか、美術の中でもジャンルがあり、その違いとか上手く説明はできませんが、最近はもうどうでも良くなっております。
それよりも感性に響くもの、感覚に訴えるもの、を基準に足を運んでいます。

感染症の2020年。
ご自身の感性を研ぎ澄ませに、行動できる範囲で美術鑑賞はいかがでしょうか。

12月13日まで

Author:Satoko Iwanaga
その昔、代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップGOLDFISHを運営。
現在はファッション見守り係。
twitterで日々挨拶をゆるくやってます。


2020年10月15日木曜日

横須賀美術館へ

 2020年は春頃からコロナ感染症が流行し、外出が困難となりましたね。

東京住まいなのでトウキョウトと呼ばれる以外の場所へ行くことが憚れましたが、やっと少しづつ行動しています。

さてお隣、神奈川県にある横須賀美術館に行って来ました。アクセスには電車&バスを選択。今回は品川を拠点にし、横須賀線に乗り、JR横須賀駅から観音崎行きバスで終点1つ手前の美術館前で降車。帰りは海沿いを散歩し、終点観音崎からバスに乗り、馬堀海岸で下車、京急線で品川まで戻って参りました。移動時間はおおよそ1時間半~2時間。

電車もバスも途中、海が見えて、旅行気分UP。


「上田 薫」展を観て来ました。
曇りな日でしたが雨は免れ、動きやすい日でした。

会場の最初のroom1に入り、ご挨拶から読んで、画家さんが男性であることを知りました。予備知識無く、下調べ無く、´ただ、ひたすらリアルに描く’というコピーに興味を持ち、観てきましたが、なんともまぁ美しい。



フライヤーはもちろん印刷なのですが、作品は油・アクリル素材を使ったものが多かったです。中にはリトグラフ、水彩・素描もありました。

展示作品は食べ物も多く、リアル過ぎて美味しそう~となる場面も。
はちみつにジャムだったり、アイスクリームに野菜や果物だったり、なんだか女性に響くモチーフが!
美術大学卒業後にデザイン事務所を開設と年表にあり、ポスターなど手掛けてらしたのか何か以前見たことあるような作品にも出会いました。

初期作品には、学校らしい課題もあり、自身の道を探索する葛藤のようなものも見られました。どのアーティストも気が付いたら良い作品が描けて有名にではなく、試行錯誤しながらMy wayを進むのだなと思わされました。

スマホでパシャリと撮ったら、素晴らしい写真が即できる時代ですが、あえて筆で描くリアリズム。

ご興味ある方は11月3日まで。14日からは埼玉県立近代美術館に移動のようです。
上田薫展


美術館は広く、横須賀に関わる絵画やアーティストさんの作品も常設として展示してありました。見ごたえたっぷりを堪能した後は、海の見えるカフェレストラン・アクアマーレへ。
お昼時で、少し待ちましたが、海を見ながら時折通る船を眺めてお食事できます。
感染症対策もしっかりとしていて、メニューはQRコードを読み取って注文でした。

ミュージアムショップ含めてゆっくり楽しむ事をお勧めします。

Author:Satoko Iwanaga
その昔、代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップGOLDFISHを運営。
現在はファッション見守り係。
twitterで日々挨拶をゆるくやってます。