人熱れ(ひといきれ)と大量消費社会にくらくらきたら 昔ながらのサロンでひと息どうぞ。
史上最高額の値がついたという ドイツの写真家、アンドレアス・グルスキー。
俯瞰してみてもおもしろい、部分をつぶさにみてもおもしろい。
(近づきすぎるとアラームが鳴るのもご愛嬌。
特殊な加工で表面がちょっとでも傷つくと価値がさがってしまうゆえだそうです)
キーワードは群集と大量消費、そして 時間とそこでのできごとが
ぎゅうっと凝縮されている作品の数々。
一方でとんでもないウソ、いや、一瞬にしてわかるしかけ
「これ、おかしいでしょ!」もあって、
さらに作品世界にひきこまれます。
果たして「写真」は「真実を写して」いるのか?
会期終了まで2週間ちょっと、どうぞお早めに!
ちなみに来年2月1日からは大阪の国立国際美術館に巡回展示されます。
ポスターにも使われたカミオカンデの作品があまりにインパクトがあったので
ちょっと予習をかねて出かけた先がありました。
お台場の日本科学未来館です。
カミオカンデは宇宙からふりそそぐ素粒子を観測する装置。
宇宙線をキャッチすると、球体にともった光が線から面を描いていきます。
かつて鉱山のあった、水のきれいな神岡という地の地中深くに その施設はあるのだとか。
たしかこの館のオープン時に館長の毛利さんが、
ここでは展示物のハードだけでなく、
科学コミュニケーターやボランティアさんの解説、
ソフトが補ってこそ成り立つのだとお話されていたことが印象的でした。
遠慮せず、ぜひどんどん質問して知識(雑学?)を深めたいですね。
こうしてアートをきっかけに様々な分野へ興味・関心がうつっていくのも楽しいものです。
とは言うものの、ギャラリーをひとまわりしたら やっぱりお腹もすいてきますよね!
六本木ギャラリーめぐりの後は洋菓子舗ウエストの喫茶室へ。
まだこんなサロンがあったのか!と思う居心地の良さ。
原宿・人気店のパンケーキに負けない 一枚一枚丁寧に焼かれたホットケーキはいかが?
コーヒーを飲み終わるかどうかのタイミングでおかわりをきいてくれる
さりげなくも心地よいホスピタリティも特筆ものです。
ほどよいふんわり感のホットケーキ、 私は(同伴者の分含め)
2枚ちょっといただきましたが おそらく「1枚」がおいしくいただける量だと思います。
どうぞ芸術の秋、食欲の秋、ご堪能ください!
「アンドレアス・グルスキー」 会期 9月16日〈月・祝〉まで 会場
国立新美術館 企画展示室1E 開館時間 10:00-18:00 金曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
<国立新美術館> 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 東京メトロ千代田線 乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結) 六本木駅から徒歩5分
Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です